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空は澄み、瞳の向こう

硝子玉のように澄んだ瞳でいられたら
私はどんなに幸せでしたでしょうか

瞳に映る全てが
いつまでも綺麗でありますように

穢れを知らぬまま
此処に在ることができたら
私はどんなに幸せでしたでしょうか

砂時計の砂が落ちるごとに
黒く歪んだ意味を知る

優しさの暖かさも
哀しみの冷たさも
機関が造り出す模倣品

その笑顔の暖かさに
その涙の冷たさに
どんな意味があるのでしょうか

その笑顔が
花のような美しい心でありますように

その涙が
川のような澄んだ心でありますように

祈りの先に
神様しかいらっしゃらないなら
私は祈りなんて捧げないでしょう

両目を閉じて
ただ、そうであってほしいと
それだけを願いましょう

いつまでも
この両目が穢れることなく
全てが綺麗に在るように
捉えることができたなら
私はどんなに幸せでしょうか

本当の穢れなど知らずに
全てのものを愛し
抱きしめることができたなら
私はどんなに幸せでしょうか

完全を望む私たちは
欲望を孕ませながら
不完全を望む

それは私たちの最大の欲望

全ての欲望を満たしては
きっと、生きる意味を失ってしまうのでしょう

自ずと不完全を望み
黒く歪んだ欲望が生まれる

それを赦すことのできなかった私は
哀しみを隠すことができなかったのでしょう

この硝子玉に映る願いが
永遠でありますように

暖かさと冷たさの心地良い此処が
永遠でありますように

私はただ願うばかりで
いつか願いに押し潰されてしまうのでしょう

それでも、私は此処に在りましょう

不完全な言葉を奏でながら
月に音色を重ねながら
空に想いを馳せながら

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