MENU

小鳥

小鳥の囀りが
暗い小雨で遮られ
不気味な雑音で満たされる

美しい音色でさえ
至極是当然と遮断され
憂鬱を呼んだ
暗い小雨

甘いピチカートの音色を好んでは
白い針金の城で
全てを与え
小鳥は奏でる

有限な囀り
それはただ一つの
生の囁き

甘い囀りは
欲望を満たす処方
小鳥の囁きは
誰にも聞こえはせず
ただ耳にひりつくのは
心地良い音色だけ

雑音で満たされる部屋
囁きの届かない白銀の城
暗い小雨の降り続く中
ただ静かに
一瞬の無価値と
永遠の無意味が
入り混じる空間

空しく密かに通り過ぎ
空間を満たした
小雨の雑音
降り止み音色が美しくとも
その囀りは
永遠に無意味を意味する
憂鬱の囁き

TWITTER

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください