見えぬ獣
弱く儚い獣の血
いつ幻か現に消えぬ
胡蝶の夢にも喩えねば
獣も世には現れぬ
見せた幻美しきかな
酒池肉林の宴を差し置いて
血溜まりの紅は花魁に
吼えるその声天の空
強くあれとの一声に
怯えた姿は一輪の花
獣愛しき星々の
煌きすでにほど遠く
月の明かりのすぐ下で
鳴き声あげては
眠りに就けぬ宵の幻
獣の在りかを見つけるは
胡蝶の夢に身を委ね
胡蝶を如何に捕まえようか
written by 月ノ音 姫瑠
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