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憎き肉片を焼き殺したところで 紅い眼をした女の憎悪は止まず 巨大な鎌を振りかざし 笑いながら血飛沫を浴びては 滅びの世界を望むのでしょう 背には鴉の翼を持ち 無造作に伸ばした漆黒の髪は 緩やかに片眼を被う ボロ布で出来た黒きドレスは 赤黒い染みが浮かび ドレスとは思えぬほどに破れている 『貴女はまだいらっしゃっ...
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覚醒に基づいて 理論値を外れ 確かな妄想と 掴めぬ現の世界を往来し その二つの世界に確信を持ちながら 己の器を越えた粒子を 生かし続けるのも如何なものであろうか 真実に触れぬ指先 そこに蒔きつけられた茨は やがて全身に美しい棘と薔薇を咲かすであろう その棘の先には 齢を重ねた汚らしい人の皮 例え、咲かせた薔薇が白く...
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運命の選択肢は 必然的に眼前に出現する 人は欲があるからこそ 生きられる その欲が選択肢を呼ぶ 質量の計算を誤れば 後悔の帳が躯を覆い尽くす それを掻い潜る可能性を追い求め 幾つもの月日を飛び越えたなら そこにいる人は 目の前にある幸福を 追い続けているのであろう 運命を受け入れる者に幸...
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黄色いチョコレートは なんでも願いを叶えてくれる 不思議なチョコレート “私を食べて” 私はアリス もうその手には乗らないわ 黄色いチョコレートは なんでも願いを叶えてくれる 不思議なチョコレート “私を食べて” チョコレートの効果は 不思議の国を抜けてから お姉さまだけが知っている 黄色いチョコレート...
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薄暗い昼の ぼやけた色彩 温もりは常に依存を求め そこにいる私は 心地よい温もりから 逃れることができない 目を見開いたまま 砂糖菓子の夢を見るばかり 音を立てて 刻んでいく絶対的な針に 少しずつ急き立てられ 私は14時の絆を目指し その依存を振り払う そんな、ぼやけ...
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眠りの森の出口に いつも君がいる 背の高い笑った君 私は医学的要素に縛られて 苦しみながら君を見る 夢の私はどんな顔をしているのか 夢の君しか知らない それでも いつも君が笑っていてくれるから 胸の奥で心から良かったと思う 夢が誰かの作った虚像の世界だとしても そこで君が笑っていてくれることが 私はとても嬉し...
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人の一番恐れるソレを 目の前に置きながら 砕けそうなペルソナを 自分自身を誤魔化すように 顔面に押し当てる 優しい笑みを浮かべているにも関わらず 上手く進まぬ時計の針と 目の前をちらつかせる恐ろしいソレは 愛しさと心を通わすごとに ゆっくりと動き出す それは、ペルソナが音を立てて砕けていくよう...
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赦されない過去への懺悔 閃光が招く 朽ち果てる世界 眼前に墜ちる 黒と青の一次元 数多の罪を背負い 罰の剣を胸に刺しながら 私は懺悔を口にする 小さなナイフを また一つ刺しながら 彼方の苦悩は 私に向けられた罰 痛みを知らなければ 懺悔は終わらない その痛みに耐え兼ねて 瞳から...
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普遍性のない夜 一定のリズムを刻む 時計の針に指先を向ける 魔女の陰謀を求めて さまよう乙女 薬漬けの身体で 最期の針は一瞬で時を越える それは きっと秒単位で過ぎ行く 孤独のような夜 柔らかな空気に包まれて お休みなさいませ 眠りの向こうへ 美しきを探しに… ...
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殺戮を繰り返す 夕闇に背中を裂いて 飲み込まれていく體が愛しい 黒薔薇と鵺がこちらを向く 體の裂け目から疼く漆黒は 黒薔薇の蕾 鵺の翼 穢れの裁きを 浄化こそ殺戮の残骸 黒き闇を望むのは 鏡に映る 月を奏でる秘めた姿 ...
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