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熱を持った指先の 一つ一つに愛撫を重ねて 閉じた目蓋の上に 慈しみの口付けを 淡く染まる 空にない此所だけの色 晴天の光は眩しくて 夕焼けの緋は熱すぎて 空にない此所だけの色に 染まっていく 夜更けの優しい時 染まりながら止まらぬ 心地良い胸の痛み それは安らぎの感覚 しかしながら その痛みは 幸福を知る一つの...
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小鳥の囀りが 暗い小雨で遮られ 不気味な雑音で満たされる 美しい音色でさえ 至極是当然と遮断され 憂鬱を呼んだ 暗い小雨 甘いピチカートの音色を好んでは 白い針金の城で 全てを与え 小鳥は奏でる 有限な囀り それはただ一つの 生の囁き 甘い囀りは 欲望を満たす処方 小鳥の囁きは 誰にも聞こえはせず ただ耳に...
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