MENU

最愛の娘は散らず輝く菫青石 煌く瞳は宝石の薔薇 蒼の奇跡が両目に咲いて 紅の愛情が乗る紫苑こそ 誇りを抱いた至高の娘の証なり...
続きを読む

赤い蕾を摘んでは愛で 新緑に沈む森へ埋めては 罪ながら救われるオルドローズを愛でながら 静寂を纏う晦冥に眠る 摘み始めたのは日盛り 恐怖に囚われたのは朧夜 眼球に焼きつき放れぬ深紅が こちらに黒い顔の妄想(ゆめ)を向けた月が最期 黒い顔の妄想(ゆめ)が愛しく囁いて 絶叫を繰り返しては 不眠の闇に身を堕とす 子守唄に...
続きを読む

チャイコフスキーは素敵 一つ一つの音に 言葉が舞っているようで 綺麗 音が 生きている 楽器が おしゃべりをしている 私はそう感じる これじゃあ 寝れないよ 綺麗 綺麗だよ チャイコフスキーは 何を想って曲を書いたんだろう 誰に捧げたかったんだろう こんな綺麗な音楽 技術だけじゃ書けな...
続きを読む

眠りに堕ちた私を 見つけるのは哀歓 私と眠った幸せの日々を 目覚めさせるのは遠望 幸せだった人々を 助けるのは浄罪 絶望の淵に追いやられ そこで眠る私の罪は 百年という錘でさえも 軽い罰なのでしょう 幸せだと思った日々が 百年という錘に崩れ 行き交う季節は一瞬で 通り過ぎていく苦しみは...
続きを読む

白雪が舞い降りた たいそう冷たく 美しい礫 七つの朝を迎えてからは 結晶化していく私の身体を アイアンメイデンが温めてくれる 白雪の積る音色が とても愛しい 白雪姫が永遠の乙女ならば 黒く塗りつぶされた林檎は 明日の朝日 でなければ 今宵の月光 全身に黒い林檎が廻った頃 天高く 光は昇り詰める...
続きを読む

子供が天に召されると 小さな黄色の花連れて 童話の世界に迷い込む 赤と黒で染まる世界は ずっと待ち侘びた 幸福というシナリオ 湖につん、と指先つければ 儚く散ってゆく 水色の波紋 天使の頬に触れただけで 僕の頬に桃の実が成る 白雪姫が毒リンゴを食べたとき 童話の魔女が 魔法をかける 目覚めは零時 脆くも美しい...
続きを読む