不死病
異常に鳴る鼓動を前に
立ち上がることも難しく
真空を見つめる目を
支えて頂くのも
如何なものでしょう
浮かび上がるのは
曖昧に重なった自我
目の前に立ち塞がる壁は
歪みきって捕らえることができない
胸の奥では何人もの死刑囚が叫びをあげている
狂気爛漫の地獄絵図に
笑いを堪えることは困難を要するのです
その熱さの中で震える器は ロココ中毒
痛みなど知らぬ王妃
医師の診断は
生き返ることのない不死病
希望など
御前には姿を現さないことでしょう
written by 月ノ音 姫瑠
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