夢現
垣間見る
記憶の向こう側
寂しくそっと
夢の跡は
消えていく
黒い人影を
指でなぞるよう
安らかに
移ろいゆく記憶を辿って
眠っていく
幻想から抜け出して
現に還り
夢を見る
確かな体温
人工的な音色
正直な色彩
鋭利な空気
歓楽的な糧秣
眠りの彼方
幻想の記憶
閉じては消える
一瞬の声
夢に広がる
現の湖
儚さを写す
波紋と泡沫
漂いながら
現に還る
星夜に浮かぶ
夢幻の陽だまり
written by 月ノ音 姫瑠
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