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遺書

悼みの秋芳
茜空は清澄にして森厳
瓦全に甘んじて自裁に転じては
身を妬く甘酸など
雲居に上り詰めれば
いかに眇々にして愚かでありましょうか
畢生は落花流水の如き
夢境に咲く花とて惜しまれる

康寧は形影相弔い
幽愁は錦上に花を添う
夢幻泡影を捉える活眼において
世を渡る万物など
騏驥隙を過ぐ秋芳の如し
自憐など滑稽
健忘の彼方に舞うは切愛
愛染の果てに残る屋烏こそ
不肖の英姿なり
残されし雅兄は如何に

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