MENU

蠍毒-カリブドトキシン-

名前なぞ忘れてしまった
孤独を掻き立てる
邪悪な醜態
全ては世界の美の貢献
生きる屍では侮辱
蠍の毒にでもやられましょうか
瀕死の状態に追い込まれたら
半狂乱の意識に名前なぞ残らんのだ
意識の混同を目の前に
空気感染は始まる

―カリブドトキシン作用
 ナトリウムチャンネル開花―

病の悪化は目前
挿入され続ける毒素
細胞は侵される
限界の領域まで五秒前
震える体に一体何ができましょうか
怖がる脳をなだめながら
一 二 三で束縛の解放
空気感染の恐れ有り
この数十秒で死者八百
半狂乱めいた共和国は滅亡
一人の醜態の為の多くの犠牲
唯一生き残るは
罪無き無機物
修復不可能の診断
判決はいかに
随分と汚れた大気に残る屍は
恨みと絶望の目がぎょろり
誰にこの命を救われようか
見ているのは蠍のみ
こちらも抜け殻
残ってるのは
罪無き無機物
残っているのは
汚れた大気

TWITTER

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください