刹那の誓い
刹那が時を刻み
愛しさに影を落とす空は
ただ、哀しい色をした絶望
その刹那は
強制的に結んだ誓い
幾年も流れる暖かい月明かりは
甘美な憂鬱
刹那が許す愛しさだけが
影を照らす唯一の救い
誓いが縛りつける夜
永久を求めた口づけに
後悔を覚えた激流の果て
無限に繰り返す時を経ては
刹那的な夜の行為など
必要のない感覚だと
悟ったが本当の始まり
刻々と迫りくる連鎖
契れぬ概念に
涙は果てを知らない
残りの幾夜を独り過ごしては
必要のない愛を知る
矛盾の連鎖にすがる姿は
優しい眼差しをした月だけが
密やかな憂いを抱えながら
永久に私を見ていた
儚さが舞い散る夜が
愚かで浅い湖のように映え
如何にも憎たらしく映り続ける
終演を望む言の葉は
赦されぬ罪の罰
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七夕詩。
織姫の憂鬱。
written by 月ノ音 姫瑠
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