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覚醒に基づいて 理論値を外れ 確かな妄想と 掴めぬ現の世界を往来し その二つの世界に確信を持ちながら 己の器を越えた粒子を 生かし続けるのも如何なものであろうか 真実に触れぬ指先 そこに蒔きつけられた茨は やがて全身に美しい棘と薔薇を咲かすであろう その棘の先には 齢を重ねた汚らしい人の皮 例え、咲かせた薔薇が白く...
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人の一番恐れるソレを 目の前に置きながら 砕けそうなペルソナを 自分自身を誤魔化すように 顔面に押し当てる 優しい笑みを浮かべているにも関わらず 上手く進まぬ時計の針と 目の前をちらつかせる恐ろしいソレは 愛しさと心を通わすごとに ゆっくりと動き出す それは、ペルソナが音を立てて砕けていくよう...
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殺戮を繰り返す 夕闇に背中を裂いて 飲み込まれていく體が愛しい 黒薔薇と鵺がこちらを向く 體の裂け目から疼く漆黒は 黒薔薇の蕾 鵺の翼 穢れの裁きを 浄化こそ殺戮の残骸 黒き闇を望むのは 鏡に映る 月を奏でる秘めた姿 ...
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沈むように消える思慮 焼きつく茨は 女神の残した愛憎 思慮の行末を見守る者は ただ一人として現れず 焼けつく茨は 透きとおるように鮮やかで 賑わう人々とは 相違しながら静かに燃ゆる 死に直結せず ただ燃え盛る炎をこの身に受けては 哀しみに浸りながら 紅に染めては 笑ってみせた 幾年も重ねる過ちを嘆いては 何も...
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障害に纏わる 混沌の底無き海 小波の音でさえ プランクトンは渦巻く 意識が意識を招く 澄んだ空から爆音 心臓の飛び散る音 白煙が立ち込める 汚れてゆく 山の淵に残された 三拍子のワルツは 知らないうちに眠っていた ...
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綺麗に死体が残ったら アタシを貴方の首にスケッチして アタシはソコで生き続けるわ 貴方が息をするごとに アタシの息遣いが聞こえませんか? 貴方が耳を澄ませて聞いていた 雀のような鳴き声が ソコで聞こえるでしょう 喜怒哀楽が混ざった シュレディンガーに負けたアタシの声 綺麗に死体が残ったら アタシを身体で飼ってちょうだ...
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詩でアタシを殺して そして、永遠に生き続けるから 手首から焼き払って頂戴 何人も殺してきた指先を狼に差し上げて頂戴 音の葉を紡いだこの口を薔薇でいっぱいにして頂戴 詩でアタシを殺して 死をも超越した永遠を アタシに頂戴 永遠に謳えない器を アタシに頂戴 ...
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悼みの秋芳 茜空は清澄にして森厳 瓦全に甘んじて自裁に転じては 身を妬く甘酸など 雲居に上り詰めれば いかに眇々にして愚かでありましょうか 畢生は落花流水の如き 夢境に咲く花とて惜しまれる 康寧は形影相弔い 幽愁は錦上に花を添う 夢幻泡影を捉える活眼において 世を渡る万物など 騏驥隙を過ぐ秋芳...
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凍てつく心臓を 貴方に差し上げます 正義と魔に取り憑かれた 女帝の両手 その両手から下される審判は 碧落を舞う翼であり 溟海へ誘う鉛である 拘束着を纏わぬ者へ 枷と鋏、審判は如何に 運命を受け入れる者に幸いあれ 運命に逆らう者に栄光あれ Au revoir Moi et v...
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