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女帝の下す判決は 白銀の冷酷 失くしては嘆く心の鏡 白銀に写る女帝の眼は 紅に輝く 希望の光 ...
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終焉にして 此処に在らず 愉悦にして 悲劇の幕開け コッペリアの掲げる 秀麗な花卉 それはローズマリー 乙女たちの夕暮れ 黒鳥オディールの 葬られた真実 美しきは いかなる乙女か ...
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意味などない言葉の羅列など 病的に過ぎ行く黄昏であり その空から緋色に降る雪の塊が 溶けては滴となって落ちるのならば それは世界の不浄の証しなのでしょう 風と華が降らす言葉の礫を 一つずつ掴んでは心臓へ埋め込み 世界の美化を謀っては 清として尊びながら 白く儚き不知火のように 忘却の彼方へ幻影を降...
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十の指が踊りながら謳い 舞う斧の先に見える少女は赤く 冷酷さ故に淡々と憫笑 埋め込まれた魂は焼かれて流刑 流刑の後に訪れる五月雨に撃たれながら またもや流される 廻りながら 渦巻く冤罪に嘆き 恐怖に囚われた揺り籠に縋る 愛しき人に手渡す草棘 血塗れに咲く千草は また赤く染まる少女の幻影を映し出す...
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曖昧に残した思想 行き交う死相は喜劇 喜劇の行く末を覗けば 貴方が悲劇を描き始める 死相の中に埋もれた嘲笑 嘲笑こそ栄光 栄光の末にある病みこそ 生を全うするための糧なのでしょう 夢魔に焼かれ 嘔吐を繰り返し その中で事実は生まれ 文字を刻みながら四十八時間が過ぎた 埋め込まれた弾丸と 大...
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目覚めた朝は憂鬱 戻れない昨日への懺悔 浅い眠り 虚ろな夢 追い詰める声 二十四時間毎に変化する外は 気持ち悪いくらいに晴れていた 光の彼方へ飛ぶ意識 息をしても苦しみが返ってくる 満月が昇る姿を 二回以上見れたなら 深い湖の底で 私は引き篭もっているのでしょう ...
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異常に鳴る鼓動を前に 立ち上がることも難しく 真空を見つめる目を 支えて頂くのも 如何なものでしょう 浮かび上がるのは 曖昧に重なった自我 目の前に立ち塞がる壁は 歪みきって捕らえることができない 胸の奥では何人もの死刑囚が叫びをあげている 狂気爛漫の地獄絵図に 笑いを堪えることは困難を要するのです その熱さの中...
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ナイフにも似た指先 脅え続ける目線 耐えられない苦痛に 叫び声もあげられない 凍てつく心臓を 貴方に差し上げます 正義を振りかざす 魔に取り付かれた両手で ゆっくりと鍵を閉める 拘束着を纏わない貴方の目に 枷をはめる 平穏とは いかに残酷で 冷たいものなのでしょうか 暖かな春を迎...
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雪の合間に 私の顔がちらつく それは少女 そちらも少女 美を求め続けた永遠の少女たち 静かなる鬼の形相 言霊は無数の刃 五感の欠落 永遠の美を求刑された身で 声をあげることができますでしょうか 死してなお 求め続けられる永遠の美 死せることで 得ることのできる永遠の美 何度も谷底へ堕ちる 三回目から爛々とし...
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濃い霧に迷い込んだのは 紛れも無い事実と それに似た思い出 着飾れば着飾るほど 重たく沈み行く人間のように 事実さえも混沌へと迷い行く 思い出は水に溶けながら四方へと分散 自らの隔離の必要はこれ以上ない 殺意を抱いたのが厳冬ならば 意気消沈したのは今年の春 池に埋められた思考が 静かに水面へ上り詰め 事実はこちらへ...
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