浄罪
赦されない過去への懺悔
閃光が招く
朽ち果てる世界
眼前に墜ちる
黒と青の一次元
数多の罪を背負い
罰の剣を胸に刺しながら
私は懺悔を口にする
小さなナイフを
また一つ刺しながら
彼方の苦悩は
私に向けられた罰
痛みを知らなければ
懺悔は終わらない
その痛みに耐え兼ねて
瞳から流れるサインは
この指で捉えた
貴方の苦悩で痛んだ
真っ赤な涙
憂いでは罪は晴れない
そのままの痛みを受けてこそ
この罪は浄化されていく
痛みを癒して
運命に逆らいながら
貴方が幸せならばそれでいい
課せられた罰
彼方から墜ちる苦悩
双方の痛みが胸へ刺さりながら
耐えきれず流すのは
色を持たぬ浄化の証
それは、貴方が幸福に触れた事実
私の罪が赦され続ける事実
この無色の浄化と引き換えに
手にすることのできた
暖炉のような暖かさ
世界が朽ち果て失せるまで
痛みの世界は巡り続ける
それを浄化するのは
罪を背負い続ける人
浄化とは
痛みの果てに零れる
神が垂らす美しき雫
罪を負った者に授けられる
澄み渡るように美しい
唯一の救い
written by 月ノ音 姫瑠
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